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トレッキングレポート
ニュージーランド・ハイキング・スペシャル 9日間 第5弾レポート

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  2005年3月13日〜3月21日
    一年間に渡って連載を続けてきた『ニュージーランドトレッキングツアー』レポートもいよいよ最終章!
  3月19日のミルフォード・サウンド ショートクルーズ編です。
   
3月19日    
   いよいよ最終日、『ミルフォード・サウンド』のクルーズ&ショートハイク。

  移動日を除くと楽しかったNZツアーもそろそろ終わりが近付いて来ました。明日にはクイーンズタウンに戻り飛行機でオークランドへ移動、オークランドで一泊した後、明後日の夕方にはもう松山に帰り着く予定になっています。そんなことを考えながら、ベッドから起き上がりカーテンを開けると、窓の外は昨日よりもさらに低い雲が垂れ込め、テアナウ湖の対岸も見えません。気まぐれなフィヨルドランドの空を恨めしそうに見上げながらも、気を取り直して朝食を済ませホテルを出発。

ミルフォードロード
94号線「ミルフォードロード」を走る

  通称『ミルフォード・ロード』と呼ばれる94号線を北上し、一路120Km先の『ミルフォード・サウンド』を目指します。しばらく走り、昨日船に乗った『テアナウ・ダウンズ』を過ぎると道は『エグリントン・リバー』に沿って走り始めます。一万五千年前に氷河によって削られたエグリントン谷の広大な草原の中に真っ直ぐに伸びる快適な道は、やがて深いブナの森へと飲み込まれ、狭い谷あいの道へと変化し、『ガン湖』・『ファーガス湖』・『ロキ湖』の3つ連なる氷河湖を過ぎると、程なく『ディバイド峠』へ。

ミルフォードロード
94号線「ミルフォードロード」を走る

  『ルートバーン・トラック』等のトレイル・ヘッドでもあるこの峠を過ぎると、『ホリフォード・リバー』に向かって少し下った後、この『ミルフォード・ロード』上で最も標高の高い『ホーマー・トンネル』の東口に向けて登り返します。正面には、ガスの切れ間越しにMt.タルボットの氷河が垣間見え、九十九折れの山道を右に左に蛇行しながら登りきると、岩山にぽっかりと口を開けた『ホーマー・トンネル』に到着。

  今回は、トンネル内の工事のため一方通行になっており、入口で信号待ちの車が列になっています。我々もその列の最後尾に停車し、信号が変わるのを待ってトンネルへ。全長1.2Kmのこのトンネルを抜けると『ミルフォード・サウンド』までは標高差800mの一気下り、ブレーキが悲鳴をあげないように慎重に下ります。

  雨によって現れた幾筋もの滝がクレダウ谷の岩肌を飾り、やがて谷が開けミルフォード・サウンドのシンボルともいえる『マイター・ピーク』が初めて姿を現します。そして道が次第に平坦になると程なくしてビジターセンターに到着。ここから遊覧船に乗り込み全長16Kmの『ミルフォード・サウンド』のクルージングに出航します。

 観光客で賑わうロビーを後に、チケットを受け取りゲートをぬけて桟橋に出ると、大小様々なクルーズ船が停泊しており、中には『オーバーナイト・クルーズ』といってミルフォード・サウンド内で一泊船中泊ができる豪華な船もあります。今回我々が乗り込むのは、そんな豪華なクルーズ船の陰に隠れるように桟橋の隅っこに停泊しているちょっと古びたかわいらしい船で、ミルフォードのすばらしい風景の中にとけ込んでいます。

 『ミルフォード・サウンド』は、氷河に削られて形成されたU字谷に氷河期の終焉に伴う海水面の上昇によって流れ込んだ海水によって出来た、全長16Km・最大幅3Km・最大深330mの奥深い入り江で、サザンアルプスの南西側にある『フィヨルドランド国立公園』の中でも最北に位置します。

  1986年にはこの『ミルフォード・サウンド』を含むフィヨルドランド国立公園が世界自然遺産に登録され、その後、1990年には他の3つの国立公園と合わせて『テ・ワアヒ・ポウナム・サウスウエスト・ニュージーランド世界遺産地域』に定められ現在に至っています。その広さは、260万ヘクタールにも及び、ニュージーランドの面積の10分の1を占めるほど広大なものです。


ミルフォード・サウンド
「ミルフォード・サウンド」
晴れてればこんな感じなのですが・・・

  桟橋を離れると、船はまず『マイター・ピーク』を目指します。海面から直接立ち上がった山としては最も高いとされる標高1,682mのその姿は、この『ミルフォード・サウンド』のシンボル的存在として紹介され、様々なビューポイントがあるミルフォード・サウンドの中でもひときわ大きな存在感を示しています。


  今回は残念ながら生憎の空模様で天辺までは望めませんが、それでも途中でオットセイやイルカが姿を現し、楽しませてくれます。船はその後、タスマン海に面したアニタ湾との境である『デイル・ポイント』まで進み、Uターンして今度は対岸沿いを引き返します。

愛嬌をふりまくオットセイ
愛嬌をふりまくオットセイ

突然現れたイルカの群れ
突然現れたイルカの群れ
    そしてライオンとゾウの形に見立てた『ライオン岩』と『エレファント岩』、その2つの岩山の間に架かる美しい吊り谷から大音響とともに流れ落ちる『スターリング滝』に滝の飛沫が降り注ぐほど近づきますが、雨のせいかいつもよりもかなり水量が多いらしく、晴れた日に比べると少し遠慮気味のようです。やがて船はゆっくりとスピードを落として桟橋に接岸し楽しかった1時間半ほどのクルーズも終了。

スターリング滝
轟音を響かせる
「スターリング滝」

吊り谷とスターリング滝
吊り谷とスターリング滝

  この頃になると、クイーンズタウン発のミルフォード観光のバスが続々と到着し始め、ビジターセンターは大賑わい。

ザ・キャズム
ザ・キャズム

  そんな喧騒を離れて車に乗り込み、朝来た道を戻りながら、途中クレダウ川の急流によって形成された『ザ・キャズム』(日本で言うところの甌穴のようなもの)などを見学して、ホーマートンネルを抜けた東口の脇でお楽しみのランチタイム。

ホーマー・トンネル脇のお花畑
ホーマー・トンネル脇のお花畑

  昼食後には辺りを散策して、皆さん花を見つけて大喜び。幸い雨も上がったので、腹ごなしに時間の許す限り散策を楽しみ、その後『ディバイド峠』や『ミラー・レイク』、『エグリントン谷』のビューポイント等で休憩しながら、テアナウへ。

ミラーレイク
ミラーレイク

エグリントン谷にて
エグリントン谷にて

  テアナウに戻ってからはホテルに入る前にスーパーに立ち寄り、クレイグお勧めのみやげ物ショッピング。クレイグがその勢いに目を丸くするほど、皆さん日本へのお土産をどっさりと買い込み、ホテルに戻りました。そしてこの夜はクレイグを囲んでの最後の晩餐、クレイグの計らいでテアナウの町に出て地元のチャイニーズレストランでの夕食です。

  全員で円卓を囲み、次々に運ばれてくるボリュームたっぷりの夕食を楽しんだら、ホテルに帰って解散、っとその前にクレイグから『寝る前に時計を1時間進めておく様に!』と一言。実はNZでは今日までで『サマータイム』が終了し、明日(3月の第3日曜)からはノーマルタイムに戻ります。枕もとの目覚ましの調整も忘れずに行ってベッドにもぐりこむと、サザンアイランド最後の夜はゆっくりと更けてゆきました。
 
   
3月20日  3月21日
    楽しかったNZツアーもいよいよ終わり、今日からは松山に向けて帰国の途に着きます。

  朝食後、まずはホテルを出発してクイーンズタウンへと戻ります。オークランド行きの飛行機が夕方便の為、しばしの自由時間を過ごし空港へ。

  ここでついにクレイグともお別れです。『またいつか、どこかで』と再会を約束し、飛行機に乗り込みクイーンズタウン空港を離陸、オークランドへはすっかりと夜の帳が下りた頃に到着。

  さすがにNZの首都だけあって今日の昼まで走り回っていた南島とは大違い、ビルやネオンを見るのは何日振りでしょう。道路を走れば当然のことながら、信号機もあります。

  明日の出国も朝早いので、今晩はホテルに直行してディナーを済ませたらベッドにも直行。zzz・・・

    今日の夕方には松山に帰っているなんてなんだかピンときませんが、とにもかくにも本日でついにNZともお別れです。

  早朝まだ暗いうちに空港に行って出国・搭乗手続きを済ませ、しばらくの待ち時間の後搭乗、そして離陸。

  グングンと高度を上げる機窓から眺める『地球の箱庭』は、しだいに本物の箱庭のように小さくなり、それぞれの心の中に7日間の濃密な思い出を残して、やがて青い海と白い雲の彼方に夢のように消えてゆきました。
 
       完
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