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トレッキングレポート
紅葉の蒜山・大山 2004年10月30日〜31日

紅葉は?    
 

上蒜山から下山中>
上蒜山から下山中


 度重なる台風の来襲で今年の紅葉はどこもあまりパッとしない模様ですが、今回は10月最後の土日を利用して中国山地の人気スポット「蒜山」「大山」の二座へのトレッキングへと出かけてみました。

 「蒜山」は上蒜山,中蒜山,下蒜山の三山から成り、南麓に牧場が広がり、麓は観光地として開発が進んでいますが、その牧歌的な風景とも相まって、四季を通して多くの人々が訪れる観光地で、中でも「上蒜山」は三山の最高峰であり、二時間程で登れる手軽さもあって多くの登山者に愛される岡山県北の名峰です。

 一方「大山」は言わずと知れた「伯耆富士」、中国地方唯一の日本百名山の一峰で、荒々しい南北壁や裾野に広がる西日本最大級のブナの原生林等見所も多く、休日とも成るとやはり多くの登山者でにぎわう中国山地を代表する秀峰です。

<鍵掛峠からの大山南壁>
鍵掛峠からの大山南壁

 タイミング良く3〜4日前に初冠雪の便りも届き、うまい具合に冷え込みが続けば「白,紅,緑」の三段紅葉も拝めるかも…と期待に心踊らせながらの山行と相成りました。


 10月30日(土)am.5:30

 松山を出発。3〜4日前までの天気予報では週末は好天ということでしたが、直前になって雨の予報に…。高速に入り降り始めた雨は香川に入り一時上がりはしたものの、海を渡ると降ったりやんだりで、中国道に入る頃には上がりそうもないほどの本降りになってしまい、今回は雨の中のトレッキングを覚悟しました。が、蒜山ICあたりで再び上がり、曇り空の下、道の駅にてトイレを済ませて登山口へと向かいました。

 上蒜山スキー場手前、道路左手の空き地に駐車し、向側の標識よりまずは林道歩き。800m程歩くと一旦舗装道に出て標識に導かれ登山口に到着。ここから牧場に挟まれた道を進み植林帯へ入り、植林の中を右へとトラバースぎみに進むと見上げるような果てしない階段が始まります。薄暗い植林の中の急登をあせらずに一歩一歩登っていくと、一合目の標識に出くわします。ここからもひたすら尾根伝いに登りが続きますが、一合目を過ぎると辺りは笹原となり次第に展望が開けてきます。眼下には箱庭のような蒜山高原の牧歌的な風景が広がり、心地よい風が吹き抜けます。

 二合目、三合目、四合目、五合目とゆっくり高度を上げるにつれてやがてガスの中へ。眺望も利かなくなり我慢の登りが続きます。六合目を過ぎると道は一旦ゆるやかになり、七合目を過ぎてひと登りすると、八合目の槍ケ峰に到着。この頃になるとガスも途切れ始め、時折展望が利くようになってきました。八合目からはゆるやかなアップダウンをくり返しながら20〜30分程で1202mの最高点に到着。ここから分岐を北西に向かうと上蒜山の三角点、東へはユートピアを経て中蒜山〜下蒜山と続く縦走路。今回は翌日のことも考えてこれにて下山としました。  

 槍ケ峰まで下ってお昼にしようと下山しかかると、上空には青空が!!よほどの晴れ男か晴れ女がいたようで、どうやら雨雲を吹き飛ばしてしまったようです。うるさくまとわりつく羽虫に少々辟易しながらお昼を済ませると、翌日の好天を信じて、展望や紅葉を楽しみながら意気揚々と下山しました。

 下山後、今度は翌日の大山トレッキングに備えて鳥取県の大山寺にむけて移動です。が、その前に休暇村蒜山高原でひとっ風呂浴びて汗を流します。窓越しに蒜山を望む好展望の温泉でしばしリラックス。入浴後は「ひるぜんジャージーヨーグルト」に舌鼓を打ち、車に乗り込み「蒜山スカイライン」を一路大山方面へ。

 紅葉の海を泳ぐようなスカイラインを、鬼女台,見返峠,鏡ケ成と走り、県道45号へと入って鳥ケ山の鋭鋒を右手に大山南壁の展望台「鍵掛峠」へ到着。大混雑の駐車場になんとか駐車スペースを見つけて、迫力の南壁をしばし堪能。その後、美しいブナ林の中を走り抜けて桝水原を経て大山寺まで一時間ほどのドライブを楽しみ宿に到着。美味しい夕食をいただき、翌日の大山トレッキングに備えて早めに床につきました、Zzz…。

 

 一夜明けて10月31日(日)

 am.6:00に朝食、am.7:00に宿を出発。

 天気予報は晴れ後雨、稜線付近にガスが流れてはいるものの、時折朝日も射し始め、下山までなんとか天候も持ちこたえそうな様相です。大山寺橋にて北壁をバックに記念撮影を済ませたら、夏山登山道の階段を登り始めます。比較的ゆるやかな石段の脇にはかつての僧坊の遺構も残り、往時を偲ばせます。

 一合目の標識を境に道は石段から登山道へと変わり、土留めの階段を一歩一歩登ってゆきます。乱立する美しいブナ林の中を右に左に登っていくと次第に傾斜も急になり、息も上がります。しかしそれを補ってあまりある程のブナの美林に包まれて歩く爽快感!!特に苦しい三合目〜五合目では、足を止めて辺りのブナの大木に見とれることしきり。ただ、大山でも今年の台風は猛威を振るったようで、あちこちで根こそぎ倒された木々が見られ、中には立ったまま八つ裂きにされたような木も見られました。

 途中何度か休憩を挟みながら五合目を過ぎると左から元谷コースが合流します。この辺りからブナは姿を消し、次第にカエデやダケカンバ,ナナカマドが目立ち始めます。少し掘割状になった足元に注意しながらしばらく登ると、一気に視界が開け、六合目避難小屋に辿りつきます。六合目からは雲海の下に大山寺の街並みや豪円山,弓ケ浜から日本海が見られ、頭上には頂上小屋の避雷針や、剣ケ峰から三鈷峰に至る北壁の荒々しい岩肌が迫ります。

 ひとしきり展望を楽しんだら、頂上へむかって出発。六合目からは斜度のある岩石の道が八合目まで続き、上りよりも下山時に注意が必要です。八合目を過ぎると、頂上台地の末端に出て、天然記念物の「ダイセンキャラボク」の純林の中に掛けられた木道を進みます。九合目あたりでは今夏付け替えられた真新しい木道に変わり、岩室方面からの道が合流すると頂上まであと少し。すでに登山者で賑わう山頂にam.10:00に到着。ほぼコースタイム通りで弥山まで辿りつきました。少し肌寒いものの、上空には青空、下界には雲海が広がり、気分も上々。

<頂上小屋と雲海>
頂上小屋と雲海

<大山山頂にて>
大山山頂にて

 頂上小屋のトイレの混雑もあり、一時間程の休憩で昼食を済ませ、am.11:00 下山を始めました。

 まだお昼前ということもあり、下からは登山者が続々と登ってきます。度々離合待ちをしながら、木道を終えて八合目からの下りに差し掛かると、姫路からというご一行様が切れたりくっついたりしながら列を成しています。リーダー不在の100名ちかくの団体に少々辟易しながらやっとのことで六合目の避難小屋へ。素晴らしい展望に名残を惜しみながら、下山は行者道分岐を元谷へ。こちらもかなりな急坂ですが、昨年木道や土留めが改修されてだいぶ歩きやすくなっています。しかし台風による強風が登山道ごとブナの大木を根こそぎなぎ倒し、応急の復旧は成されているものの、所々注意が必要です。

 美しいブナ林に圧倒されながら、首が痛くなる程に周りをキョロキョロ。ワーワーキャーキャーと歓声を上げながらブナの林を抜けると、突然広々とした河原に飛び出します。元谷の大堰堤からは紅葉越しに北壁が迫り、大迫力に思わず溜息が出ます。(と、ここでトラブル発生!参加者のお一人の方の靴のソールがペロリ、初めて同行者のソール剥がれを目にしましたが、やっぱりいきなりきますねえ。幸いこんなこともあろうかと用意していたガムテープで応急処置を施しましたが、これがもし登っている時や下り始めなんかだと、ガムテープだけでは保ちません。必ず細引きを併用することをオススメします。その方も最近あまり履いていなかったそうで、いつの間にか劣化が進行していたようです。購入後3年以上経過したシューズを使われている方は、もしものために応急用のガム(布)テープと細引きは必携です!)しばしの間元谷で紅葉と北壁の眺めを楽しんだら河原を渡り、林道の脇から遊歩道へと入ります。 自然林の中をしばらく進み、スギの巨木が現れると大神山神社の裏手に出ます。境内脇のトイレで用を足し、石段を下り参門を抜けるとその先は大山寺までの石畳の道。途中、金門に立ち寄ったりしながら、次第に増えてくる観光客とすれ違いながら、全員無事に宿に帰着。

 何とか2日間覚悟していた雨に降られることもなく(四国は大雨だったそうで後から「大山は雨で大変だったでしょう?」と多くの方からお気遣い頂きました。)紅葉の蒜山・大山を満喫することができました。

P.S.
 下山後温泉に入り、入浴後車に乗り込み出発しようとしたらポツリポツリと雨が。その後本降りになり川内まではやむこともなかったのですが、松山ICを降りる頃にはピタッと上がり、降車後も濡れることはありませんでした。行きといい、帰りといい、なんというタイミングの良さ!今年は悪天候に泣かされることが幾度となくありましたが、今回ばかりはお天道様に感謝感謝、今年も残り少なくなってきましたが、あともよろしくたのみます!! 

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